甘えるな、日本の大学生。甘やかすな、大学生の子を持つ親たち。
大学生の多くは、入学してしばらくするとアルバイトを開始して自力でお小遣いを稼ぐようになると思います。
ベネッセ総合研究所の調査でこんな統計結果がありました。
- 調査テーマ:大学生の学習・生活に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:18~24歳の大学1~4年生(ただし、留学生・社会人は除く)
- 有効回答数:4070名(うち、男子2439人、女子1631人)
- 調査時期:2008年10月上旬
正直この統計結果を見て私は少し驚きました。
というのも、そもそもアルバイトをしている人が約6割しかいないというのは衝撃的でした。大学生の多くはアルバイトは当然のようにやっているものだと思っていたので。
どういう意図でアルバイトをしていないんでしょうか。「いいえ」と答えた人は全員裕福な家庭の人?それとも奨学金を目一杯借りて借金まみれの生活をしている人?
とにかく、学生のくせに働かないなんて相当甘えてるなという気がします。
私は現在も学生ですが、普通に生活のために週5とかガッツリバイトしていたので、週3程度しか働いてない割合が最も高くて、みんなそんなんでよく生活できてるなと感じました。
アルバイトで学べること
アルバイトを通じて、様々なことが学べます。
お金を稼ぐ大変さ
これがアルバイトで学べる最も重要なことだと私は感じています。
実際に私も自分で働き始めて、時給800~900円程度で働いてみてはじめて、大学に通えていることがそんなに恵まれていることかを感じました。
私は地方の出身なので、地方から上京してきて、住む家があって、4年生大学に通わせてもらっている。当たり前だけど、当たり前じゃないなと心から感じました。
1人の人間を大学に通わせるのは相当なお金がかかっているはずです。改めて親に感謝すべきだなと感じましたし、勉学というのはお金がないとできないこの日本の現状を痛感しました。
私なんかより賢くて日本の将来を支えてくれる人はたくさんいるだろうに…優秀な人に大学に行ってもらって、世の中をより豊かにするための勉強をしてもらえるような環境になればいいなと思います。
仕事に対する責任感
大学は正直いうと自分の裁量で行く・行かないを決めることができます。大学に行ってしっかり授業を受ける権利も当然ある、その反面で行かないで単位を落として、留年するのもその人の人生の1つです。
これは私の友達が言っていたんですが、
- 1限:起きれないから行かない
- 2限:今行っても若干遅刻だし、お昼食べてから大学行こう
- 3限:お昼食べたら眠くなっちゃったし、4限から行こう
- 4限:やばい、寝過ごした、4限間に合わない
- 5限:もはや5限から行く意味を見出せない
嘘だと思うかもしれないですが、現実にこれが起きています。実際にこんな大学生ばかりです。それも学年が上がれば上がるほど、たるんできてこうなります。
また、実家暮らしの方は親の監視下に置かれていますが、地方から上京してきて1人暮らしの人などは親の目がないので、大学に行く・行かないは本人の判断に任されているようなものです。
全員が全員こういうクズ大学生ではないだろうけど、実際に一定数こういう人がいます。
こんな人にはアルバイトで責任感を身につけてもらいたいですね。
時間を守ることに対する責任感
授業の場合は9時開始ならそのチャイムが鳴る前までに教室に入れば良いですよね。さらにうちの大学の場合は、20分程度の遅刻なら、遅刻ではなく通常の出席扱いになっていました。
しかし、バイトはどうでしょう。
原則、勤務開始時間には仕事ができる状態の服装であったり、それ相応の準備をしておかなくてはなりません。
私は別にその準備が5分でできるなら5分前出勤でも構わないなと思いますが、バイト先によっては15分前、30分前に出勤を求められることもありますよね。
そういった意味で「時間に対する責任感」を持てるようになります。
自分の代わりはいないという責任感
飲食関連のお店では、アルバイトは基本的にシフト制が多いと思います。コンビニなんかは24時間営業で、日勤・夜勤・夕勤・準夜勤…様々なシフトを最小人数で回しますよね。
だから1人が休むとなかなか仕事が回らないはず。その”仕事は簡単には休めない”というところを学べるのが、アルバイトをする大きなメリットだと思います。
自分がいないと仕事が回らない、自分の代わりはいないということを学べるし、仕事に足しする責任感が持てますよね。
仕事の向き・不向き
これは結構重要なことだと思います。
以下は『学歴別卒業後3年以内の離職率の推移』を表したグラフです。
大卒でも3年目には3割以上が平均して離職していますよね。
離職原因は様々だと思いますが、「この仕事は向いていなかった」というのも原因の1つとして大きな要素ではないかなと思います。
ただ、学生時代のアルバイトをしてれば、事前に自分の向き・不向きを判断することができますよね。
よく「学生はすぐバイトやめる」と嘆く方がいらっしゃいますが、私は仕事が合わないという判断を下したのであればうぐにやめても良いのかなと思います。向かないことをいつまでもやっていても、労働者側にとっても雇い側にとってもメリットにはならないので、潔くやめるべきかなと。
正社員であれば当然「仕事」だから、やりたくないこともやらなければならない時もあると思います。しかし、あくまでもアルバイトやインターン生なら、当人が合わないと判断したなら、そこで別の仕事を探せばいいのかなと思います。
要するに、就職活動をして、やっと企業を見つけて、なんとか入社したのに3ヶ月で「向いてなかった」「つまらない」とかで辞めるよりは、アルバイト時代にいろんなバイトを経験して、向き・不向きを把握した上で就職活動に臨むのも、悪くないと思います。
最後に
生きていく上で「働くこと」っていうのは避けられないこと。
私はまだ学生なので、当然大学1年生の時からアルバイトやインターンをしていますが、”正社員”というきちんとした雇用形式で働いたことはありません。だからまだまだ社会人としての知識雨やマナーが欠如していると思います。
そんな私なりに、それでもこれから社会に出るゆとり世代の1人として前回こんな記事を書きました。
全てが正しいとは思いませんが、今の大学生の多くの考え方に近い考えではあるかなと思っています。
そもそもこういう、大人から見た甘えたゆとり世代と言われるような偏った「働くこと」に対する考え方に至る要因ってそこにあるのだろうか?って考えた時にたどり着いたのは、大学時代に経験する「アルバイト」かなと思います。
アルバイトをすることは非常に大事なことですよね。
よく勉強をさせるために、子供を甘やかしてバイトをさせない親がいると思いますが、所詮日本の大学生。四六時中勉強なんてしているはずありません。
親が懸命に働いて得たお金を仕送りしてもらって、それを自分の私利私欲に使っているだけ。
絶対にアルバイトはすべきだと思います。アルバイトをしてはじめて親のありがたみ、稼ぐことの大変さが学べます。
資格を取るために勉強することも当然必要ですが、私はお金があってはじめて勉強できるものだと思います。お金持ちの家は知らないですが、自分で稼いだお金で多くのことを学ぶこと、それが最も素晴らしいし価値あるものだなと感じます。
要するに、自分を戒める意味も含めて、”甘えるな、日本の大学生、甘やかすな、親”ってことですね。
読んでいただきありがとうございました!!